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概要:27日の米金融市場では、国債に対する売り浴びせが続いた。高金利が維持されるとの見通しや原油価格の上昇が意識された。
原油先物は1年ぶり高値-インフレに対する懸念強まる
FRBが早期に政策をUターンさせる可能性低い-エバコアISI
27日の米金融市場では、国債に対する売り浴びせが続いた。高金利が維持されるとの見通しや原油価格の上昇が意識された。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.72% | 4.4 | 0.94% |
米10年債利回り | 4.61% | 7.4 | 1.63% |
米2年債利回り | 5.14% | 2.1 | 0.41% |
米東部時間 | 16時55分 |
10年債利回りは16年ぶり高水準で推移。この日は原油在庫が減少する中で先物相場が1年ぶり高値を付け、消費者が圧迫されるとの懸念が高まった。米国債の予想変動率の指標であるICE・BofA・MOVE指数は、1カ月ぶりの高水準を付けた。
JPモルガン・チェースのチーフ市場ストラテジスト、マルコ・コラノビッチ氏は、この先ボラティリティーがさらに高まる可能性があると警告。ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー指数(VIX)が今夏に低下したのは、「テクニカル的な逸脱」だと指摘した。
ニューヨーク連銀が公表する10年債の「ターム(期間)プレミアム」の指標は、2021年6月以降で初めてプラスに転じた。高めの金利が長期化するとトレーダーがみていることを示唆する。タームプレミアムは、投資家が長期債の保有に対して求める上乗せ利回りの主要指標。
米国債の「タームプレミアム」、2021年6月以来のプラス転換
JPモルガン・アセット・マネジメントの債券最高投資責任者(CIO)、ボブ・マイケル氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「経済と債券市場は転換点にある」と指摘。「過去15年間は正常ではなかった。ようやく、より正常な状況に戻りつつある」などと述べた。
米国株
米株式市場ではS&P500種株価指数がほぼ変わらず。一時0.8%安まで下げるなど軟調な展開が続いていたが、バイデン大統領が人工知能(AI)に関して、この秋に大統領としての措置を発表すると明らかにしたことに反応し、下げを埋めた。ナスダック100指数は0.2%高で引けた。AI分野で注目されるエヌビディアが同指数の上げを主導した。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4274.51 | 0.98 | 0.02% |
ダウ工業株30種平均 | 33550.27 | -68.61 | -0.20% |
ナスダック総合指数 | 13092.85 | 29.24 | 0.22% |
米政府機関が閉鎖された場合に1日当たり19億ドルに上る売上高の損失ないし遅れが発生する可能性があるほか、全米自動車労組(UAW)のストライキが長引いており、金融当局者がタカ派的な発言を軟化させると期待するトレーダーの間では懸念が広がりつつある。
米政府機関の閉鎖、1日19億ドル規模のリスク-影響は日増しに増大
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁はCNNとのインタビューで、「このような下振れシナリオが米経済を直撃した場合、インフレ率を2%に下げるための金融政策を縮小する必要が生じるかもしれない。政府機関の閉鎖や自動車ストはわれわれに代わって景気を鈍化させる恐れがあるからだ」と述べた。
カシュカリ総裁、「引き締め縮小」の可能性も-政府閉鎖や長期スト (1)
市場は週後半に予定されるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長ら金融当局者の講演に焦点を合わせている。また29日には当局がインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数が発表される見通しで、そちらにも注目が集まっている。
エバコアISIのクリシュナ・グーハ副会長は、金融当局の発言のトーンが幾分か和らぐ可能性はあるが、完全な方向転換の可能性は低いとみる。
「市場は予定される講演について、金融当局者らが姿勢をやや後退させ、金融環境の引き締め度合いを弱めるとの見解を表明する機会になるとみている」と分析。「利回りがさらに劇的に急伸しない限り、早期に政策をUターンさせる現実的な見通しはないと考えられる」と続けた。
外為
外国為替市場ではドルが6営業日続伸。米国における金利高止まりの見通しが意識された。主要通貨ではユーロが最悪のパフォーマンスとなり、対ドルで1月初旬以来の安値を付けた。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1271.63 | 4.87 | 0.38% |
ドル/円 | ¥149.63 | ¥0.56 | 0.38% |
ユーロ/ドル | $1.0504 | -$0.0068 | -0.64% |
米東部時間 | 16時55分 |
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時0.5%上昇し、昨年11月末以来の高水準。米金融当局が景気抑制的な政策を維持する中、実質金利の優位性が拡大するとの見方からドルは上昇している。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)の通貨戦略グローバル責任者、ウィン・シン氏は「市場はようやく、欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中銀)は引き締めが終了した可能性が高く、日本銀行は引き締め開始には程遠いという事実に向き合いつつある」と指摘した。
ユーロは一時0.8%安の1ユーロ=1.0488ドルを付けた。
円は1ドル=149円台後半に下げ、一時149円71銭を付けた。鈴木俊一財務相は27日、「強い緊張感を持って動き見ている」と市場をけん制した。
「強い緊張感持って動き見ている」と鈴木財務相-1ドル149円台で推移
原油
ニューヨーク原油先物相場は続伸し、1年ぶりの高値を更新した。米国内最大の原油貯蔵拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫水準が2022年7月以来の水準に低下した。
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は、バレル当たり93ドルを上回って終了。クッシングの在庫は2200万バレル弱と、稼働に必要なほぼ最低量まで減少した。逆ざやになっている期近2限月のスプレッドは、昨年7月以来の高水準となる2ドル余りとなっており、現物市場のひっ迫が先物市場に反映されている。
原油相場の上昇で100ドルも再び視野に入ったが、ここ数週間に上昇の勢いは鈍っている。主要消費国のインドは原油高が景気に及ぼす悪影響を指摘、来年の需要見通しに一定の疑問も浮上している。
それでも、大半の地域で在庫は減少を続けている。クッシングの貯蔵施設では、在庫が貯蔵能力の25%に落ち込んだ。
エナジー・アスペクツの共同創業者で調査責任者のアムリタ・セン氏は「私が恐れているのは、在庫をこれまでに大量に放出してしまったということだ」とブルームバーグテレビジョンで指摘。「米国では今、クッシングで在庫が枯渇するという状況が起こっている」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比3.29ドル(3.6%)高の1バレル=93.68ドルで終了。北海ブレント11月限は2.59ドル高の96.55ドルで引けた。
金
ニューヨーク金相場は続落し、1オンス=1900ドルを割り込んだ。ドルの上昇が続き、金を圧迫している。
金は日中ベースで3月以来の安値をつけた。通常は金の下落につながるインフレ調整後の債券利回り急上昇にもかかわらず、今年は大半において1900ドルの節目を大きく下回るのを回避してきた。同水準付近では割安感から買いが入りやすく、下値を支えてきたためだ。
MKS PAMPの金属戦略責任者ニッキー・シールズ氏は「オンス当たり1900ドル近辺では戦略的な買い手が多いと広く考えられている」とリポートで指摘。「次に重要となる水準は、米銀行危機前に付けた1870ドル前後だ」と述べた。
スポット相場はニューヨーク時間午後3時15分現在、前日比1.2%安の1オンス=1878.03ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は28.90ドル(1.5%)下げて1890.90ドルで引けた。
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