简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:8日の米株式市場は反落。金融システムや経済への懸念を高める材料が中国、イタリア、米国から相次いだことで投資家心理が悪化した。ただ、終盤にかけて安値拾いの買いが入り、下げ幅を縮めて終えた。
ムーディーズが米銀の中小10行を格下げ、イーライリリーは逆行高
弱い実質賃金データが円を圧迫、ウクライナ大統領の発言で原油反発
8日の米株式市場は反落。金融システムや経済への懸念を高める材料が中国、イタリア、米国から相次いだことで投資家心理が悪化した。ただ、終盤にかけて安値拾いの買いが入り、下げ幅を縮めて終えた。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4499.38 | -19.06 | -0.42% |
ダウ工業株30種平均 | 35314.49 | -158.64 | -0.45% |
ナスダック総合指数 | 13884.32 | -110.08 | -0.79% |
イーライリリーがヘルスケア株の上げを主導し、S&P500種株価指数の下値を支えた。イーライリリーはで肥満症薬として需要が急増している糖尿病治療薬「マンジャロ」の売り上げが予想以上だとして業績見通しを上方修正。また新たな研究結果から、心疾患のリスクを低減する可能性についても期待が高まった。前日まで5日営業日続落で昨年12月以来最長の下げ局面となっていたアップルは小幅高で終了。
銀行株は売られた。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが米銀の中小10行を格下げしたほか、主要6行についても格下げ方向で見直すと発表したことが嫌気された。イタリアでは、メローニ政権が銀行の今年分の「超過利潤」に対する予想外の課税を承認。同国の銀行株も総崩れとなった。失望を誘う中国の貿易統計が重しとなり、景気のバロメーターとされる銅価格も急落した。
米フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、経済面でサプライズがない限り、米金融当局は利上げを終了できる可能性があるとしつつ、金利は現行の高水準に当面据え置く必要があるだろうと指摘。「おそらく来年のいずれかの時点で利下げを開始する」との見方も示した。リッチモンド連銀のバーキン総裁は、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げの是非について論じることは時期尚早との認識を示した。
ドイツ銀行のチーフストラテジスト、バンキム・チャダー氏はS&P500種の今年の年末予想水準を約4500で変えていないとしつつ、米金融当局がリセッション(景気後退)を招かずにインフレ退治に成功すれば、5000を目指して上値を伸ばすこともあり得るとみている。
一方、ガイドストーン・キャピタル・マネジメントのデービッド・スピカ社長兼最高投資責任者(CIO)は、米金融当局による景気抑制的な政策が今後、景気の弱含みと株式市場の調整を招くと予想。市場のバリュエーションは「依然として理にかなわない」水準にあるとの見方を示した。
一部のトレーダーは、S&P500種が今年に入り約20%上昇した後で反落している点について言及。市場のセンチメントは先頃、今年に入り最も高い水準をつけており、これは過去の動向から、緩やかな下落を示唆する短期的な弱気シグナルとされる。
ジャニー・モンゴメリー・スコットのテクニカル分析責任者、 ダン・ワントロブスキ氏は「下期にかけて、株式市場が直近高値から5-10%程度値下がりしそうだとの見方を変えていない」と説明。その上で「売り圧力からチャートは頻繁に売られすぎの領域に入るだろう。そのため強力な揺り戻しには目先、注意する必要がある」と述べた。
国債
米国債は上昇。期間長めの債券がアウトパフォームし、10年債利回りは4%付近まで低下した。債券市場は今週、一連の入札を控えている。この日実施された420億ドル(約6兆円)規模の3年債入札では、落札利回りが市場予想を下回り、需要が旺盛なことを示唆した。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.21% | -6.0 | -1.41% |
米10年債利回り | 4.02% | -6.4 | -1.58% |
米2年債利回り | 4.76% | -0.4 | -0.09% |
米東部時間 | 16時40分 |
2年債・10年債の利回り差は当初フラット化が進んだが、強い3年債入札の結果を受けて一部巻き戻された。3年債入札の応札倍率は2.90倍と、過去6回の入札平均の2.69倍を上回った。
為替
ニューヨーク外国為替市場ではブルームバーグ・ドル・スポット指数がおよそ1カ月ぶりの高水準に上昇。中国景気に対する懸念再燃でリスク回避姿勢が強まった。円は弱い賃金データを嫌気して対ドルで続落した。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1231.05 | 5.23 | 0.43% |
ドル/円 | ¥143.41 | ¥0.91 | 0.64% |
ユーロ/ドル | $1.0955 | -$0.0047 | -0.43% |
米東部時間 | 16時40分 |
6月の米貿易赤字は、輸入が2021年以来の水準に落ち込んだことを受けて655億ドルに縮小した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、前日比98セント(1.2%)高い1バレル=82.92ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は83セント(1%)上げて86.17ドル。
金
ニューヨーク金相場は続落。中国の景気回復を巡る懸念がある中、ドルが上昇したのを受けて売りが優勢になった。ドルと金は通常、反対方向の値動きになる。
また前日には、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事が、物価安定の完全回復に向けて一段の利上げが必要になる可能性があるとの考えを表明していた。金利上昇は通常、利子を生まない金の投資妙味を相対的に下げる。
ただ、10日公表の米CPIで金融政策当局者らが望むような緩やかな物価の伸びが示されれば、利上げ継続への圧力が取り除かれる可能性がある。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の先物12月限は前日比10.10ドル(0.5%)安の1オンス=1959.90ドルで終了。スポット価格はニューヨーク時間午後2時25分現在、0.6%下げて1925.29ドル。
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。