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概要:インフレのピークアウトが鮮明になり、米連邦準備制度理事会(FRB)も利上げペースの減速を示唆し、来年春にも一件落着……ムードが漂っていますが、本当にそうでしょうか?金融の専門家はまだまだ警戒が必要な理由を挙げます。
米インフレ率はピークアウト、米連邦準備制度理事会(FRB)も利上げペースを緩め、さて、日米金利差もさすがに2023年には縮小へ……との楽観的見通しが強まっている。
美国通胀率见顶,美联储加息步伐放缓,2023年日美利差将收窄。
REUTERS/Kim Kyung-Hoon
路透社/kim kyung-hoon
近ごろ、為替市場では「2023年は円高の年」との見立てが支配的になってきている。
近期,外汇市场普遍认为2023年将是日元升值之年。
しかしそのような見立ては、ここ数カ月続く有意なインフレ率の低下が、今後もそれなりに持続することを前提としている。
但这种观点假设近几个月来持续的通胀显着下降将在未来某种程度上继续下去。
筆者としても、インフレ率は低下を続ける可能性が高いとは考えている。
我也相信通胀可能会继续下降。
それにしても、想定外の円安に逆戻りするリスクケースとして、アメリカのインフレがいま想定されているほどには減速せず、結果として米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げサイクルが(ペースはともかく)続く可能性を警戒しておく必要はあるだろう。
即便如此,日元意外贬值出现逆转的风险情况是,美国通胀不会像目前假设的那样放缓,从而导致美国联邦储备委员会(美联储,无论步伐如何)的加息周期。我们应该警惕它继续下去的可能性。
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その文脈で、ブルームバーグが最近(12月19日付)報じた、資産運用世界最大手ブラックロックのストラテジストらの指摘は非常に興味深い。
在这种背景下,全球最大的资产管理公司贝莱德的策略师彭博社最近(12 月 19 日)的报告非常有趣。
同社ストラテジストのスコット・ティール氏は、インフレの急減速を期待するムードに異を唱え、特に消費者物価指数(CPI)については「7%から5%に下がるほうが、5%から3%になるよりもおそらく容易だろう」とコメントしている。
战略策略师 scott thiel 不同意通胀急剧放缓的情绪,尤其是消费者价格指数 (cpi):“我宁愿从 7% 降至 5%,也不愿从 5% 降至 3% 这可能会很容易, ”他评论道。
筆者もティール氏らと同じような問題意識を抱いている。
我对这个问题的认识与蒂尔先生等人相同。
サプライチェーンの寸断による供給制約や資源価格上昇の影響が薄れていくにつれ、前年比10%近い伸びを示していたインフレ率が減速していく展開は、当初から多くの関係者が想定していたシナリオだ。
从一开始,许多利益相关者就认为,随着供应链中断和资源价格上涨导致供应限制的影响消退,同比增长近 10% 的通胀率将会放缓。
しかし、FRBや欧州中央銀行(ECB)など世界各国の中央銀行は、一般物価の上昇が続いてきた中で人々のインフレ期待(家計や企業の予想する将来の物価変動)が高止まりし、企業による値上げも常態化、それに応じて(名目)賃金まで上昇する展開を懸念している。
然而,美联储和欧洲中央银行 (ecb) 等世界各国央行的通胀预期(家庭和企业预期的未来价格波动)仍然居高不下,企业担心价格上涨会导致价格上涨工资将成为常态,(名义)工资将相应上涨。
実際のところ、下の【図表1】から確認できるように、「米供給管理協会(ISM)製造業景気指数」(図表は総合指数を構成する5指数のうち入荷遅延指数)の推移に注目すると、供給制約はほぼ正常化し、モノの流れの「目詰まり」は解消されたように見える。
事实上,从下面的[图1]可以看出,如果你注意“供应管理协会(ism)制造业指数”的变化,供应紧张几乎已经正常化,流动的“堵塞”商品的问题好像已经解决了。
【図表1】米供給管理協会(ISM)景気総合指数を構成する5指数(新規受注・生産・雇用・入荷遅延・在庫)のうち、入荷遅延指数の推移。橙線が、モノの「目詰まり」感を示す製造業の景気指数。
[图1] 构成供应管理协会(ism)综合指数的5个指数(新订单、生产、就业、延迟到货和库存)中,延迟到货指数的变化。橙色线是制造业的经济指标,表示货物“堵车”的感觉。
出所:Macrobond資料より筆者作成
资料来源:作者根据macrobond数据制作
こうした数字の動きから確認される供給制約の解消は、今後インフレ指標の下押し(インフレの減速)に波及してくるはずだ。
正如这些数据所证实的那样,供应限制的放松应该会在未来压低通胀指标(通胀减速)。
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ただし、前節で示したような供給制約のはっきりとした改善傾向にも、ここに来てブレーキがかかっているように見える。
然而,即使如前一节所示,供应限制的明显改善趋势似乎也即将停止。
サービス業などの非製造業(【図表1】の青線)は、モノではなくヒトに依存している。非製造業における供給制約には(製造業に比べれば)まだ改善の余地が残されており、それが賃金の上昇につながっている。
服务业([图表 1] 中的蓝线)等非制造业依赖于人而不是商品。非制造业(与制造业相比)的供应约束仍有改善空间,这导致工资上涨。
上述のブラックロックのストラテジストらも「根強い労働者不足や賃金上昇、在庫減少」をインフレ高止まりの理由に挙げているが、それも然りで、労働の現場に人が足りない状況で賃金が下がることはあり得ない。
上述贝莱德策略师还指出,“持续的劳动力短缺、工资上涨和库存下降”是通胀持续居高不下的原因。
郊外へ移住する人が増えたり、(コロナ感染リスクの高い)接触型のサービス業への従事を避ける人が増えたり、労働市場の構造がパンデミックを経て根本的に変化したことを考慮すると、人手不足の解消が期待したほど進まず、そのため(名目)賃金の伸びも期待ほどに鈍化しない可能性はある。
考虑到越来越多的人正在迁移到郊区,越来越多的人正在避免接触式服务工作(那里有更高的 covid-19 风险) ,以及大流行后劳动力市场结构的根本变化可能是短缺不会像希望的那样快,因此(名义)工资增长不会像希望的那样放缓。
足元で見られるインフレ率の低下が、どこかの段階で下げ止まるとすれば、そうした雇用・賃金情勢の「壁」に直面した時だろう。
如果当前通胀率的下降在某个阶段停止下降,那将是我们在就业和工资形势中面临这样一堵“墙”的时候。
そして問題となるのは、下げ止まるのが(消費者物価指数の前年比伸び率で言えば)3%なのか4%なのか、あるいは2.5%なのか、そのタイミングと水準だ。
问题是降幅是否会止于3%、4%或2.5%(以居民消费价格指数同比涨幅计)的时机和幅度。
例えば、FRBが物価動向を見極める上で注視する「ミシガン大学消費者マインド指数」を見ると、足元のインフレ期待は3年先について3%程度、5年先について5%弱となっている【図表2】。
例如,看看美联储在评估价格趋势时密切关注的密歇根大学消费者信心指数,目前的通胀预期在未来三年约为 3%,未来五年略低于 5%[图表] 2].
【図表2】ミシガン大学消費者マインド調査におけるインフレ期待の推移。3年先(青線)と5年先(橙線)。
[图2] 密歇根大学消费者信心调查中通胀预期的变化。提前 3 年(蓝线)和提前 5 年(橙线)。
出所:Macrobond資料より筆者作成
こうした論点を踏まえると、インフレ率が10%弱から4~5%まで急減速するシナリオを前提とした市場予想に従って本当に大丈夫なのか、懸念が生じてくる。FRBが目標とする2%までのインフレ収束は、本当に2023年春にも実現するのだろうか。
这些争论点引发了人们的担忧,即基于通胀率突然从略低于 10% 降至 4-5% 的情景进行的市场预测是否真的会奏效。 frb 将通胀率收敛至 2% 的目标真的会在 2023 年春季实现吗?
利上げによる景気のオーバーキル(過剰な金融引き締めにより景気が冷える)懸念もあるので、2023年春の利上げサイクル停止はメインシナリオとして筆者も据え置いているが、とは言え不安が尽きない前提であるようにも思う。
也有人担心加息会导致经济过度杀伤(经济会因货币过度紧缩而降温),所以我也将2023年春季加息周期暂停作为主要情景。我也觉得
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